軟X線光電子分光による遷移金属化合物のバルク電子状態
Probed bulk electronic structures of transition metal
compounds by soft x-ray photoemission


講演者: 恒川 雅典 博士
所属: 名古屋大学 物質科学国際研究センター


日時: 5月7日, 11:30-12:05
会場: UVSOR Build. #304 (UVSOR Seminar room)

講演要旨
放射光軟・硬X線によるバルク敏感光電子分光(PES)によって三次元電子系物質の
電子状態は表面とバルク(固体内部)では大きく異なることが明らかになってきた[1]
一方、擬二次元(層状)物質の場合は、表面とバルクで電子状態が大きく異なることは
ないと考えられてきたため、その検証は殆ど行われなかった。そこで、擬二次元電子
系物質(遷移金属化合物)に対しバルク敏感PESを実施し、その電子状態が表面とバ
ルクでは大きく異なるときがあることを実験的に明らかにした。その例を紹介する。

[1] A. Sekiyama et al., Nature 403 396 (2000).